「悪魔」をテーマに即興で創作した短い物語をアゲて
前回(https://coromoo.com/question/127676)の「人魚」が思いの外好評でしたので、第二弾です。楽しく読ませていただいています。
「お前さ、そいつ好きなら付き合っちまえよ」
幼い頃から心の中にいる悪魔の声に従って、私は彼と付き合った。しかし彼はとんでもない浮気者で、たった一年で恋が終わってしまった。
「分かってたんでしょ? どうしてこんな意地悪するの?」と悪魔に尋ねてみると、悪魔は笑って言った。
「一度失敗したら、次はちゃんと見極められるだろ? それが俺の仕事なんだよ」
「分かってたんでしょ? どうしてこんな意地悪するの?」と悪魔に尋ねてみると、悪魔は笑って言った。
「一度失敗したら、次はちゃんと見極められるだろ? それが俺の仕事なんだよ」
黒ずくめの女と、全身真っ白の若者。コンビニの袋から取出し、若者は呟いた。「悪魔のおむすび、ね」
「作ったの先輩すか」
「ンなわけないでしょ、てかその呼び方まだ続けんの、一応立場は敵よアタシ?」
「僕は先輩の人柄を尊敬してるんです。堕ちたってむしろ僕らを心配してくれてるでしょ、それが嬉しくて」
「なら、コッチ来る?その食い物より刺激的な毎日よ」
「あー…遠慮しますわ。あくまでも、天使なもんで」
「ンなわけないでしょ、てかその呼び方まだ続けんの、一応立場は敵よアタシ?」
「僕は先輩の人柄を尊敬してるんです。堕ちたってむしろ僕らを心配してくれてるでしょ、それが嬉しくて」
「なら、コッチ来る?その食い物より刺激的な毎日よ」
「あー…遠慮しますわ。あくまでも、天使なもんで」
願い事を叶えてもらう為に悪魔を召喚した
「魂を差し出せば現世の願いを叶えてやろう」私は憎き人類を全て滅ぼすように願ったが悪魔は苦い顔をした。「この取引は中断だ。貴様の魂には心が無い。心の無い魂に価値などない。心を取り戻したらまた呼ぶがよい」そう言って消えた後には硫黄の匂いと変わらぬ日常だけが残った。
参考書を開いたつもりが、なぜか中から悪魔が出てきた。その日から奇妙なことが起こるようになった。
炎天下から帰ってくれば家の中がキンキンに涼しかったり、カフェオレ2杯を買ったはずが中身がブラックコーヒーとミルクになっていたり。
悪魔曰く「仕事じゃないから代償はいいよ」。
おかしな奴だが、悪い気はしない。そんな日々に慣れた頃、悪魔は真剣な顔付きで問うてきた。
「記憶ってどうすればなくせると思う?」
悪魔曰く「仕事じゃないから代償はいいよ」。
おかしな奴だが、悪い気はしない。そんな日々に慣れた頃、悪魔は真剣な顔付きで問うてきた。
「記憶ってどうすればなくせると思う?」
悪魔の角を煎じて飲めば不老長寿を得られるらしい。
そんなどこから流されたかも分からぬ噂に踊らされ、先週まで人魚を喰い漁っていた人間たちは今度は悪魔を狙うようになった。
捕まった悪魔は台に押さえつけられ角を折られる。
悪魔の角は命と等しい。折られてしまえば後は無い。
仲間と同じように私も台に押さえつけられ、そして
捕まった悪魔は台に押さえつけられ角を折られる。
悪魔の角は命と等しい。折られてしまえば後は無い。
仲間と同じように私も台に押さえつけられ、そして
昨日、大事な友達に「この悪魔!」って言われちゃったんですよ。
……ほんと、ニンゲンって変なとこで鋭いからドキッとしちゃいますよねぇ。そこが面白いんですけど。