カイ奇團、ぐらぐら地獄巡り
オカルト好きな小学生5人組が怪奇現象の謎に迫る『カイ奇團』シリーズ7作目。このシリーズの代名詞とも言える叙述トリックと異常ささえ感じる執拗な風景描写がふんだんに盛り込まれており満足ですが、やはり作者様がご結婚されてから余計な恋愛要素が悪目立ちしている気が…。純粋な冒険譚であってほしいので-星1で。
「マイルド・レングス」
股下150cmの主人公と洋服の仕立て屋で働く「彼女」と恋愛譚。合うが無く、サイズ直しも受け付けてもらえず心を閉ざしていた主人公が、彼女との関わりで、ちょうどいい長ズボンと、人を信じる心を取り戻していく。洋服の仕立て屋の癖して、外科手術によって、主人公の股下を縮めると言うのは、倫理的にいかがなものか。
忘れ得ぬもの
新しい体に記憶を移し替え続けることで実質的な不死性を獲得した老人の生涯が綴られる。記憶は同じだが性格も能力も異なる自分は何を考え何を為すのか。老人の行動はあなたのアイデンティティの拠り所を問うことだろう。
部屋が凪ぐまで
著者である白瀬貝殻氏は青年の孤独をテーマに3作発表してきたが、今作は老人が孤独死に至るまでの風景を緻密に描いている。彼女の持ち味である生々しい写実主義的な光景は後半に進むにつれリリカルに描かれていく。老人の中から孤独という感情が抜け落ち、読み手の中に置き去りにする描写には今までにない戦慄を味わった。
白い猫とキミ
好きな女の子と近所の猫の行動が似通っていることに気づいた『ボク』が日々を記録した日記形式の小説。
あくまで傍観者を貫いていた『ボク』がだんだん『キミ』に近づくようになり、最後の展開には思わず息をするのも忘れてしまいそうだった。
ぜひ見てほしいとまでは言わないが、手に取ったなら最後まで読んで欲しい。
あくまで傍観者を貫いていた『ボク』がだんだん『キミ』に近づくようになり、最後の展開には思わず息をするのも忘れてしまいそうだった。
ぜひ見てほしいとまでは言わないが、手に取ったなら最後まで読んで欲しい。
かゑる男と牛蒡
最初に言わせていただきたい、この小説はとんだ駄作だと。
事件はあくまで不倫関係の二人の愛を盛り上げるものでしか無く、解決までたったの三ページ
それ以降はひたすら不倫讚歌の文章が続きます。
推理小説を騙ってる恋愛小説がこれほどデカい顔して店頭に並ぶとは
なかなかに世間の目を疑ってしまいます。
事件はあくまで不倫関係の二人の愛を盛り上げるものでしか無く、解決までたったの三ページ
それ以降はひたすら不倫讚歌の文章が続きます。
推理小説を騙ってる恋愛小説がこれほどデカい顔して店頭に並ぶとは
なかなかに世間の目を疑ってしまいます。
パヌラメテート
シェイクスピアの中期の喜劇。神秘の力を持った王子パヌラメテートの冒険譚。
妖精の存在など、ファンタジー的な描写は同時期に執筆された「真夏の夜の夢」との共通項であり、劇に賑やかさ、華やかさを持たせるアクセントとなっている。
妖精の存在など、ファンタジー的な描写は同時期に執筆された「真夏の夜の夢」との共通項であり、劇に賑やかさ、華やかさを持たせるアクセントとなっている。
みみあての内側