退屈をかくも素直に愛しゐし日々は還らず さよなら京都/栗木京子
大学での日々を「退屈をかくも素直に愛しゐし」と形容するセンスがすごい
後悔や惜別では片付けられない感覚を呼び起こされる
後悔や惜別では片付けられない感覚を呼び起こされる
思ひつつ寝ればや人の見えつらむ夢と知りせばさめざらしましを
小野小町
繰り返し繰り返しあなたのことばかりを想いながら寝たから、夢にあなたが現れたのでしょうか。夢だと知っていたのなら、覚めることなどなかったのに。
古今和歌集の恋に生き恋に死ぬ感じの歌が好きです
繰り返し繰り返しあなたのことばかりを想いながら寝たから、夢にあなたが現れたのでしょうか。夢だと知っていたのなら、覚めることなどなかったのに。
古今和歌集の恋に生き恋に死ぬ感じの歌が好きです
鍵括弧なしで会話が続いてく場面のように夜、夜明け、朝/岡野大嗣
夜〜朝にかけての時間の流れをこんな綺麗に表せることある!?と思って驚いた記憶があります
春の園紅にほふ桃の花 下照る道に出で立つ乙女
有名なやつだけど。
「下照る」(=花の色でその下にあるものが照り輝く)という言葉の情景の美しさに衝撃を受けた。
この言葉今も一般的にならんかなと思っている。
「下照る」(=花の色でその下にあるものが照り輝く)という言葉の情景の美しさに衝撃を受けた。
この言葉今も一般的にならんかなと思っている。
影見れば波の底なる久方の 空漕ぎ渡る我ぞ寂しき
土佐日記より。
夜の海に一人漕ぎ出して、月影を見れば波の底にどこまでも海が続いている。そこに映る空を一人漕ぎ渡っていく自分の、何て寂しいことか、という歌。
初見で何っつー美しい歌なんだ…と震えた。今も一番好き。
夜の海に一人漕ぎ出して、月影を見れば波の底にどこまでも海が続いている。そこに映る空を一人漕ぎ渡っていく自分の、何て寂しいことか、という歌。
初見で何っつー美しい歌なんだ…と震えた。今も一番好き。
仏にもまさる心を知らずして 鬼婆なりと人はいふらむ
意地悪されてた姑に「お前は和歌が得意らしいな『鬼婆なりと人はいふらむ』に上の句をつけろ」と無茶振りされて詠んだ句、菩薩すぎる