たましひは胡桃でできてゐてほしい苦しきときはポケットに入れ/渡辺松男
弱っているときの自分の、「小さな自分を守りたくなるような感覚」を誘拐されたような、見事に言葉にされた気持ちがあり、好きです。この良さ伝わるといいな〜。
あの人の恋を応援する 水をやり過ぎた花は枯れるらしいし/宇野なずき
ここでも紹介されてる上位互換の短歌と同じ人です
ちなみに上位互換の短歌には、『いつまでもそこで苦しまなくていいきみの代わりはいくらでもいる』という対になってる短歌があります
素敵な短歌を詠む人なのでぜひ
ちなみに上位互換の短歌には、『いつまでもそこで苦しまなくていいきみの代わりはいくらでもいる』という対になってる短歌があります
素敵な短歌を詠む人なのでぜひ
酔ひてわがうつむく時も水ほしと眼ひらく時も呼びし名なり
大学時代宅飲みばっかりしてた時に知って、それから酔い潰れる友人を見るたびにこの句を思い出してた
人生が何度あっても間違えてあなたに出会う土手や港で /千種創一
「間違えて」という言葉に2人の関係性や「あなた」に対する感情を無限に読みとることができる
売り売りて手垢汚きドイツ語の辞書のみ残る夏の夜かな
うりうりて っていう響きが癖になる
日本文学史上屈指のクズ男石川啄木が、金がなさすぎて持ってる本売りまくって日銭を稼ぐけど手垢で汚れるほど愛用したドイツ語の辞書だけ売れず、日が落ちて涼しくなってきた時の歌
日本文学史上屈指のクズ男石川啄木が、金がなさすぎて持ってる本売りまくって日銭を稼ぐけど手垢で汚れるほど愛用したドイツ語の辞書だけ売れず、日が落ちて涼しくなってきた時の歌
ふるさとの訛りなくせし友といてモカ珈琲はかくまでにがし
「寂しい」という言葉は使わずに、旧友と再会したが友人は既に都会に染まっていた……という寂しさをコーヒーの苦さだけで描いている大好きな歌です。
戦争を始めた人が飼っているおれの故郷のうつくしい犬
神丘 風さんの短歌です